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心臓手術前の看護 in Australia

ハピは日本で循環器内科、心臓外科病棟
主にはCCU(Coronary Care Unit)で長いこと働いていた
ここオーストラリアでも同じ循環器、心臓外科の部署で働いているので
日本とオーストラリアの看護の違いがはっきりとわかっておもしろい
今回はハピが働いているオーストラリのF病院の心臓手術前の看護についてご紹介
(心臓手術はアデレードではF病院とR病院でしか受けられません)
日本と術前に行う基本的なことは一緒だけど微妙にシステム、方法が違うのです

・まず病院の近くに住んでる心臓手術を受ける患者さんは
Pre-admittion clinic という外来クリニックに入院前に行きます
そこで術前の全ての血液検査、輸液の為のクロスマッチ
レントゲン検査、必要な人はMRIなど特殊な検査を受け
専門看護師から術前、術後について何に気をつければよいか説明を受けます
*日本は術前日(入院当日)に全てしていたのですご~く大変だった
・アデレードの遠く離れた場所からも飛行機に乗って患者さんはやってくる
そういう患者さんはだいたい夕方に入院となり、次の日にclinicに行き
全ての検査が終わった2、3日後手術となる
・Northern territoryには心臓手術が出来る設備、医師がいないので
患者さんはF病院に飛行機に乗ってやってくる
その時、患者さんはMRSAのリスクが高い(研究で証明されている)
ので自動的に個室で隔離されることとなる
看護師はその患者さんにMRSAの検査をし、陰性とわかるまで
1回患者さんの部屋に入るごとに1回ごと使い捨てのエプロンを付け
手袋、マスクをはめて患者さんと接することになる
突然アデレードに来てばい菌持ち扱いにされる患者さんはちょっと不服そう
・ハピは特にNorthern teritorryからくるアボリジニの患者さんが
かなり若くして(20代後半~30代)で心臓病になり
心臓バイパス術や弁置換術をすることに驚いた
それに悲しいかな心臓手術後の術後合併症、死亡率がかなり高いのです

術前の看護はチェックリストに沿って行われるのだけど
日本よりかなり簡単のような気がする
患者さんの身長、体重、ヘモグロビン値がチェックされているか確認
患者さんの名前、誕生日、ID番号が書かれた白色の名札が手首にはめられているか
輸血のクロスマッチの番号が書かれた黄色の名札が手首にはめられているか
黄色の名札はカルテに貼られている黄色のシールと同じ者か
カルテに書かれている何かあったときに連絡する人の名前、電話番号の確認
電動ベッドがきちんと作動するか確認
最近の12誘導のECGがあるか
名前シールがカルテに挟まれているか←検体などに貼るため
レントゲン、前回入院カルテの有無
MRSAのリスクが高いか、低いかのチェック(術前抗生剤の指示が変わる)

・術前日の毛剃りは術式によって決められた範囲を電気かみそりで剃るのだけど
*これは日本と一緒
オージーの毛は金髪のことが多いし、柔らかいのでなかなか綺麗に剃りにくい
剃っても剃っても端の方でキラッと金髪の残り毛が光っている(涙)
反対に移民のイタリア系は体毛が多いので全部剃り終わるまですごく時間がかかる(涙)
・毛剃りの後はsurgical spongeという滅菌剤が含まれたスポンジを使って
シワー室で全身を洗ってもらう
*日本では前日にお風呂に入ってもらうかシャワーを浴びてもらうだけ
・その後、ベタディン(日本でいうイソジン)という手術の時に使う消毒液の
アレルギーテストをする*これは日本ではない
ただ薬を腕に少したらし、透明のドレッシング材で薬を塗布した部位をおおうだけ
次の日に痒み、赤みはないか確認します
・前日の夜中の12時から絶飲食となります*日本と同じ
*日本では浣腸をするのだけどF病院ではなし←何でだろ?
・手術当日1番目の患者さんは朝5時には手術前夜と同じスポンジで体を洗ってもらい
新しい病衣に着替えてもらって、朝7時には手術室へ行きます
↑オーストラリアは手術が始まるのが早いよ!
・術前には内服の前投薬(だいたい睡眠薬)が施され酸素が投与されます
・MRSAの既往があったり糖尿病がある患者さんはMRSAのリスクが高いとされ
手術室に行く前にバンコマイシンの点滴が投与され、その他の患者さんは
MRSAのリスクが低いとされ他の抗生剤を手術室に持って行くようになります
*日本でも術前に抗生剤を投与する患者がいました
でもMRSAの有無で抗生剤を変えたりしてなかったような気が…

日本では術前日に患者さんの手術に至った経過を書いたサマリーをICUに送ったり
術前の一番新しい血液検査のコピーをカルテに貼ったりしてたけど
(これは3年間の話であって今は電子カルテだからこういうのはないのかもしれない)
F病院ではこういうのはいっさいなしで楽ちんです♪
日本よりずいぶん楽ちんなのは揃える書類、ペーパーワークが少ないこと
術前検査、説明はほとんど全て手術前Clinicで済んでいるから
日本にもこのClinicがあったら随分病棟ナースの負担が軽くなるのでは、と思うのです
いつかClinicを訪れて何をしてるか実際に目で見たいものです

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コメント

(Kyuさんへ)
ほんとオーストラリアの病院は業務が細分化、専門家されてていいなと思います。これも専門看護師の教育が発達して、専門看護師がちゃんと働く場所があるからでしょうね。今日聞いたことにはpre-admittion clinicではICUツアーってもあるみたい、なんだか楽しそう(笑)日本も働きやすい職場目指してがんばれ~って感じです!

投稿: ハピ | 2007年12月11日 (火) 22時31分

こっちは外来で行うことっていうのが日本よりも広範囲ですよね。
病棟で煩わしいことをしなくて済む分良いですね。
日本でもそうして欲しいけど、
なかなかそうもいかないんでしょうね。
一人当たりの仕事量とか、コストとか色々とね・・・。
今はなんてらくちんなのかしら〜〜〜なんて思えるけど、
日本に帰ったら、あれもこれもって言いながら忘れちゃいそうですね(^^)
日本に戻って働く時にAUSのようになってればイイですね♪

投稿: Kyu | 2007年12月11日 (火) 21時34分

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